夏服を収める頃には
淳は健の手をそっと離した。

言いにくそうに頭を下げて淳は
健に言った。

「私、学校で健ちゃんと付き合って
いるのをオープンにしたくないの。

その・・・。
こういうのって恥ずかしいから・・・」

「それは構わないよ、全然。

だって淳ちゃんが嫌なことを
強制なんかしたらまずいでしょ」

淳は俯いたまま

「ごめんね・・・」

「普段はメールとかで連絡取り合って
週末一緒に遊ぼうよ。

それでいいじゃん。決定」

「健ちゃん、優しいね」

「今だけだよ、偽善者だから俺」

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