夏服を収める頃には
淳は涙が出てきた。
自分が何故学校で浮いた存在であるのか
という理由を健は一切質問して
こなかったからである。
(でも、私は青山先生と同じラインに
並んだにすぎないんだ。
でも、私は負けない。
絶対に負けない。
健ちゃんの彼女は私一人だけだという
ことをいつか分からせてやる)
淳は健に涙を見せないようにして
微笑んだ。
「私の家近いからここでもういいよ」
「そう、じゃあ次に会うときは
甲子園で敵同士だけど
それまでさようなら」
「・・・」
健の馬鹿発言は淳には
理解出来なかった。
自分が何故学校で浮いた存在であるのか
という理由を健は一切質問して
こなかったからである。
(でも、私は青山先生と同じラインに
並んだにすぎないんだ。
でも、私は負けない。
絶対に負けない。
健ちゃんの彼女は私一人だけだという
ことをいつか分からせてやる)
淳は健に涙を見せないようにして
微笑んだ。
「私の家近いからここでもういいよ」
「そう、じゃあ次に会うときは
甲子園で敵同士だけど
それまでさようなら」
「・・・」
健の馬鹿発言は淳には
理解出来なかった。