夏服を収める頃には
松本は軽く健の肩を押すと後ろにいた
野球部員と思われる男子達のほうへ
戻ると、集団でコンビニの中へ消えた。

健と竹内は暫く無言で歩くと、
竹内から口を開いた。

「あいつの同級生として健ちゃんに
謝っておくな。すまん。

あの野郎、去年の甲子園出場から
あんな糞野郎になっちまってよ。

あんな態度する奴はあいつ
ぐらいだから、青葉を嫌いに
ならんでくれな」

健は竹内が恐縮しているので、
おちゃらけてみた。

「そんなこと言っても松本の性格
の悪さは、竹内譲りなんだろう」

「そうそう。学校一の悪党であるこの
竹内様が・・・って、こら
寒い乗り突っ込みさせるんじゃねーよ」
< 13 / 220 >

この作品をシェア

pagetop