夏服を収める頃には
触れ合い
健は今何故さびの所を
急に歌ったのかを尋ねようとして
淳に歩み寄った。

健が話しかけようとした時だった。

淳と目が合った瞬間に、何故か今が
その時と思い健は淳の手を握ると
ゆっくりと体をそばに寄せた。

「淳ちゃん。

俺ムードと全然分かんないから
直接的に聞くね。

嫌だったら『嫌だ』って、言って、
俺止めるから。

淳ちゃん・・・キスしていい?」

淳は動きを止めた。

今日の淳の目的もそれだったからだ。

亜子から健を取り戻す為に
積極的な行動とはそれしか淳は
思いつかなかった。

自分からキスをせがむことなんて
出来るわけがない淳は、どうやったら
健から行動を起こしてくれるのか
ずっと考えていた。

結論として必要以上に健を見つめる
ことしか出来なかった。

昨日、メールで健の家に招待された
瞬間から健とのキスが今日の最大
目標となっていた。
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