夏服を収める頃には
淳を見つめると少し困ったような目を
していたので健は諦めて手を離し、
後ろのコンポに手を伸ばしてCDを
止めようと右手を伸ばすと自分の
Tシャツの袖が引っ張られていること
に気付いた。

淳が恥ずかしそうに左手でTシャツを
掴んでいた。

再び健は振り返るとそっと淳を
抱き寄せて唇を重ねた。

柔らかく甘い感触が健の体を
駆け巡った。

キスは何秒間し続けるものなのか
分からないが、あまりしつこいと淳に
嫌がられると判断した健は唇を
そっと離した。
< 131 / 220 >

この作品をシェア

pagetop