夏服を収める頃には
食器を洗い終えた淳はソファに座る
健の横に座った。

健はそっと手を握った。

「俺、淳ちゃん大好きだから」

「私も健ちゃん大好き」

「いやあ、多分俺の方が
淳ちゃんを好きという気持ちが
強いと思うよ」

「そんなことないもん。

私の方がすっごい好きなんです」

「うーん。

とてもじゃないが他人に
聞かせられない会話だね」

淳は笑ってから

「でも、二人っきりだからこそ本当
のことが言えるんだと思うの。

そうでしょ」

「確かに、淳様の仰せの通りです」

淳は照れて健の肩を
人差し指で軽くついた。

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