夏服を収める頃には
真剣に話す健に亜子は笑顔で
返答することにした。

(その程度の論理で
亜子に勝てると思うの?)

「じゃあ、健君に聞きます。

では何故今まで亜子の部屋に
来たの?」

「それは・・・」

「亜子が無理やりに、
健君をここまで連れて来た
ことあったかしら?」

健は答えることが出来なかった。

亜子は続けた。

「健君に睡眠薬でも飲ませたこと
あったかしら?

亜子の部屋に来ないと進級させないと
と脅迫めいたことを言ったことあった
かしら?」

「な・・・ないです」
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