夏服を収める頃には
挙 手
月曜日の朝、担任の斉藤はジャージに
出来た毛玉を気にすることなく発言した。

「ようし、聞けよ。

二週間後の文化祭のことだ。

そんじゃあ、委員長、前に出て来い」

クラス委員長と副委員長が前に出て
文化祭の前日に行われる仮装行列で
何をするかを議案にして話し始めた。

竹内は健に言った。

「文化祭の前の日に学校近くを仮装して
歩いて、文化祭があることを知らせるんだよ。

去年の俺達のクラスは、アニメの登場人物
の格好で歩いてさあ。

盛り上がったんだぜえ」

「ふーん。

全く興味がございません」
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