夏服を収める頃には
健は複雑な心境で校長の話を聞いていた。

亜子と松本という自分にとって負の
存在である二人が一度に消えたのである。

健と淳を苦しめた二人がいなく
なったのは良しということにしたが、
仮装行列が無くなったのは健にとっても
大きな損害となった。

仮装行列の準備をしている時に竹内
も協力してもらいまずクラスの男子
から淳とコミュニケーションを
取ってもらい、それを徐々にクラス
全体へと広める作戦だったのだ。

事実僅かであるが男子数名と淳は話しを
するようになったが、これでまた一から
全てやり直しになってしまった。

残るのはただ一つ
『なんでも腕自慢』に健は望みを
かけるのであった。


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