夏服を収める頃には
練 習
その日の放課後になり、教室の掃除も
終わると大部分の生徒達が帰っていった。

健は教室の前に進んだ。

「では、始めましょうか」

竹内が答えた。

「やりましょう。

仮装行列のなくなった我々に残って
いるものは、この『腕自慢』しか
ないのよ、転校生健ちゃん」

教室には男子六名と帰っても何もする
ことがない女子三名と淳が残って、
これから何が起きるのかを
冷やかし半分で待っていた。

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