夏服を収める頃には
妨 害
青葉高校の文化祭のメインイベントと
なった『なんでも腕自慢』は一年一組
から順番に進み、健達六組の出番となった。

出演者達の演目はプログラムを見ると
やはり、バンド演奏、アカペラ、漫才、
ものまねであり、健達のような集団
コントはなかった。

他の出場者達は優勝を目指して、各自
で気合を入れていたが、健は優勝は目
指さずに、ある程度受ければ良かった
ので肩に力は入っていなかった。

ただオチをみんなが受け入れてくれる
かどうかだけが気がかりだった。

ポケットからフリスクを出して口の中へ
放った時だった。

放送部の一年生男子が声をかけた。
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