夏服を収める頃には
「では、二年六組の広瀬さん、出番です。
お願いします」

「はい」

健はフリスクを噛み砕いてからステージ
へ向った。

「次は二年六組の広瀬健君で、
『転校生の目から見た青葉高校』です」

アナウンスの次に健はステージに登場
すると、中央の大きなテーブルの前で
大きく一礼をして、テーブルの上に
ネタを書いた台本を置いた。

客席側では、六組の生徒全員が何故か
ジャージ姿で前列中央で椅子に座って
いた。

他の生徒達は当然制服姿であったので
その姿は少しその場の雰囲気と違って
いた。

緊張した表情で身構えている六組の
生徒達は健が話しだすのを待った。
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