夏服を収める頃には
「誰でも人には言えない秘密というものを
持っているものです。

ましてそれが法に触れるものであったら、
そして自分が教育者であったら
なおさら公にされたくはないはずですよね、
渡部校長?」

対象が校長になったので体育館内が笑って
良いのか微妙な雰囲気になった。

この部分はコント練習中に大きく揉めた所
であった。

「健ちゃん、いくらギャグでも、これは
まずいだろ」

「そうかなあ。だってこんなこと校長が
やるわけないじゃん。

冗談だって誰だって分かるよ」

健と竹内のやり取りはクラスを二分しての
討論となったが、他のギャグも毒を含んだ
ものだったので、他の毒でごまかすことが
出来ると判断してこの部分は続行すること
となった。
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