夏服を収める頃には
「ああ、あの・・・。

今回の僕のコントの原稿は全て、竹内君が
書いたもので一切僕は関与していません。

当然、アドリブなし!」

「こ、こ、こらー!」

竹内が立ち上がって拳を上げて体を震わ
せて、悲鳴に近い突っ込みをした。
勿論今回だけは棒読みではなかった。

健は右手で竹内を制して続けた。

「大都会の大きな学校である青葉高校で
まず僕を優しく迎えてくれたのは担任の
斉藤先生でした。

その優しさに僕は驚きの連続です。

朝の挨拶で斉藤先生と目が合って二秒
以内に
『おはようございます』
を言わないと、後に心的ストレス症候群
になること間違いなしの平手が右の頬を
捉えます。

そして左の頬をやられると
睡眠時無呼吸症候群になります」
< 201 / 220 >

この作品をシェア

pagetop