夏服を収める頃には
(そうだ。年上だけが男ではない。

年下だ。年下の男の子を彼氏にしよう。

暴力を振るうなんてことは当然しないし、
私がリードする恋愛をしてみたい。

私に甘える異性と過ごしてみたい。

この体育館の中に私の
彼氏がいるんだ)

亜子は眼帯越しに恋の魔法をかける準備を
開始した。

健は本来なら親がすべきである転校の
手続きを父親が面倒がって全て本人に
押し付けた為に転校初日の前日に登校して
来て手続きをしたのだ。

そして亜子は、その様子を職員室で
目撃すると健のことが一目で
気に入ってしまった。
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