夏服を収める頃には
(ああ、言ったとおりになっちゃったんだ。

言ってみるもんだなあ。

いろいろあったけどね)

「ねえ、健ちゃん。ありがとう。

これからも宜しくね」

「えっ、聞いてなかった。

俺ちょっとこれからの青葉高校について
坂本麻衣先輩と話す約束があったことを
思い出したから、学校戻るね」

と分かりやすい嘘を言って腕を外そうと
すると、淳は健の数ミリ手前まで顔を
近づけた。

他の生徒達が歩きながら二人を注目していた。

「なんておっしゃたの広瀬君、今!」

「気のせいです。お嬢様。

ご一緒に帰りましょう」

青葉高校で一番有名なカップルとなって
しまった健と淳の恋は、まだ始まった
ばかりであった。
< 220 / 220 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

bizarre love triangle

総文字数/57,581

コメディ215ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop