夏服を収める頃には
ミニスカフレーバーに着いていくと
青葉高校の正門に辿り着いた。

下駄箱で上靴に履き替えて職員室に
行くと、担任の男性体育教師である
斉藤が片手を上げて出迎えた。

「おう、来たか。
そんじゃあ、教室に行くか」

「はい」

処刑場に連れて行かれる
罪人フィーリングで、
角刈りでくたびれジャージ姿の
斉藤の後ろに健は続いた。

既に始業時間となっているので
廊下に生徒達の姿はなかった。

二年六組のプレートが見えた。

斉藤が先にドアを開けて中に入ると
中から生徒の声が聞こえた。

「起立、おはようございます。着席」

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