夏服を収める頃には
「実は、言いにくいこと
なんだけど・・・」

大野は淳の考えが分かったと
ばかりに目を見開いて言った。

「もしかして・・・
例の転校生?
当たりでしょ?」

「うん・・・恥ずかしいけど」

「で、何がお望み?」

「広瀬君に彼女がいるのかの確認を
竹内君経由で聞いて欲しいんだけど。

勿論、私の名前は出さずに。

あと・・・」

「まだ、あんの?何?」

「広瀬君は何が好きなのかを
知りたいから、
今週帰りに広瀬君の後を
ちょっとでいいからつけて
欲しいなあって思って」

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