夏服を収める頃には
今日はアルバイトの時間を一時間遅い
出番にしてもらったので、
大野に頼むのではなく淳本人が健の後
を追ってチャンスがあれば話しかける
つもりであった。

運良く健と一緒に帰る竹内が居残りと
なったので、今日はものすごく
ラッキーな一日になるのではないかと
淳は心の中ではしゃいでいた。

全ての授業が終わり健は鞄の中に
教科書をしまうと同時に竹内が
プリントと英和辞典を出した。

「あれっ、竹内誠君。

これから一人で大学受験勉強ですか?」

「るっせーよ!

なんだか無性にイングリッシュと
触れ合いたい気分なんだよ!

お前は三日連続CDショップ行きか。

万引きでもして補導されろ!」


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