夏服を収める頃には
財布の中を確認するとさっき貰った
ばかりの五千円を確認出来たので
淳も少し時間をおいてからタクシー
に乗り込んだ。

「すいません。

あの今、右折しようとしている
タクシーを追ってください」

運転手は笑いながら答えた。

「お客さん、高校生の
刑事さんかい?」

「違います!」

にやつく中年おやじ運転手に
淳は即答した。

「はい、後を追えばいいんですね。

じゃあ、行きますよ。

あれかい?タレントさんの
追っかけかい?」
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