夏服を収める頃には
ここで女子の一人が割って入った。

「じゃあ、私が広瀬君と一緒に帰ろうっと」

「おい、転校初日にお前とスキャンダラス
なことなんか出来るかよ。
広瀬は俺と帰るんだよ」

竹内の発言に女子生徒達はブーイングで答えた。

前の学校では目立つ方ではなかった健は、
注目を浴び緊張して頭をかいていた。

まあ、転校初日だけが騒がれて明日からは
竹内だけが話し相手になるだろうと
健は思った。

健は怒涛の質問攻めに一つ一つ答えていった。
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