夏服を収める頃には
「へえ、広瀬君、整形してるんだ。

どのあたりをしてるの?」

健は照れたように答えた。

「みんなに内緒だよ。

豊胸とわきが」

淳が爆笑すると車内の視線が二人に
集中した。

淳は顔を隠して、健を叩いた。

ようやく淳が笑ったので健は安心した。

昨日から淳の笑顔が頭から
離れなかった。

ルックスも性格も全て気に入った
女の子なんて今までいなかった健は
お腹を押さえて笑いを堪えている淳を
笑顔で見ていた。

駅を降りて二十分程歩くと臨海公園に
着いた。

多くの家族客等で混雑していた。

二人は自分達のスペースを見つけて
レジャーシートを敷いてから
座った。

< 99 / 220 >

この作品をシェア

pagetop