日々恋
小⇒中へ


まだ、私にはどんな青春(セカイ)が待ち構えているのかは、
わからない小学生だった。

けど・・・どこか心の奥底で私は感じ採っていたらしい。



これから始まる青春を。









「おーい、実花(みか)!早く写真を撮っちゃおう!」


その日、私は人生の節目の日にいた。桜の花が満開で、優しく私の上に舞い降りた。


暖かい日差しが私を照らしている中、実花が私を呼んだ。


「ちょっと、待ってよー、私と侑(ゆう)じゃ、どの位ね
歩幅違うと思ってんの?だいたいねー」


と、実花はまた私を入学式直前に怒り出す。


「ごめん、ごめん。身長が大きくなったのは牛乳飲んだからだよ!
実花も飲め!」


私は右手で親指を立てながら実花にウィンクした。


実花はそれを見ると呆れて、とぼとぼ門のところに行こうとしている。


私は、実花を追いかけ並んで歩いた。


実花とはご近所さんで、小学生の時はずっと一緒にいた。


中学校は偶然、この「私立朝日中学校」に二人共受験していた。


「運命だよねー」


私がポツリと吐くと、目線が下がった実花が不満そうに言う。


「何がよ?背が伸びたことですかぁ?」


私はそんな事を言う可愛らしくなった実花を見て、クスッと笑った。


「なによ!笑わないで頂戴!」


「これだから・・・、素直になりなよ。実花ちゃんー!」


ゴツン!と私の頭を叩いた実花は笑顔で笑った。


痛くても、実花だから許せる。


神友の特権だね。


そんなことを思っていると、校門の前についてた。


二人はクラス表を見て、顔を見合わせた。













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