君をひたすら傷つけて
恋の先にあるもの
まりえの帰国が決まってから、徐々にまりえの部屋から荷物が減っていった。そのことを見る度にまりえの帰国を肌で感じていた。寂しかった。でも、時間だけは過ぎていく。まりえの部屋は綺麗に片付いてしまい、スーツケースに入るだけの洋服くらいしか今は置いてない。空っぽな部屋を見ていると寂しくて堪らなかった。
その日の仕事は雑誌の撮影だった。モデルはアルベールでスタイリストはリズだった。私はリズのアシスタントとして撮影に参加し、リズはデザイナーと食事をして帰るというので私はアルベールと食事をしようと誘われた。まりえの帰国が決まってから、まりえと過ごすことが多かったのでアルベールを出掛けるのは久しぶりだった。
まりえの帰国が三日後に控え学校の友達と食事に行くらしい。リズはデザイナーとの食事。そして、私はアルベールとの食事だった。
そんな私の携帯にはアルベールからのメールが着ていた。私の方が先にスタジオを出ることが出来て近くのカフェにいた。
『今、ちょうど仕事が終わった。今から行くよ』
季節は夏になっていた。陽が沈んでからも中々気温が下がらない。でも、日本の様に湿度は多くないので、過ごしやすい。
カフェでコーヒーを飲んでいると影が覆いかぶさる。
「おまたせ。さ、美味しいものを食べに行こう」
私服のアルベールはスタジオの中でフラッシュに輝く姿とは違う。近くで手が届く人だった。
その日の仕事は雑誌の撮影だった。モデルはアルベールでスタイリストはリズだった。私はリズのアシスタントとして撮影に参加し、リズはデザイナーと食事をして帰るというので私はアルベールと食事をしようと誘われた。まりえの帰国が決まってから、まりえと過ごすことが多かったのでアルベールを出掛けるのは久しぶりだった。
まりえの帰国が三日後に控え学校の友達と食事に行くらしい。リズはデザイナーとの食事。そして、私はアルベールとの食事だった。
そんな私の携帯にはアルベールからのメールが着ていた。私の方が先にスタジオを出ることが出来て近くのカフェにいた。
『今、ちょうど仕事が終わった。今から行くよ』
季節は夏になっていた。陽が沈んでからも中々気温が下がらない。でも、日本の様に湿度は多くないので、過ごしやすい。
カフェでコーヒーを飲んでいると影が覆いかぶさる。
「おまたせ。さ、美味しいものを食べに行こう」
私服のアルベールはスタジオの中でフラッシュに輝く姿とは違う。近くで手が届く人だった。