君をひたすら傷つけて
お兄ちゃんはサラッとそんなことをいうけど語学留学でフランスの学校に行っていた私も苦労した。アパルトマンでの生活はフランス語が殆どだったのでフランス語を習得出来たようなもの。でも、お兄ちゃんは忙しい仕事の合間に一人で習得したのだと思うと凄い。仕事とは言いながらその中の一部分は私がフランスに居るからだと思う。
「自分で勉強するだけでそんなに綺麗な発音なんて凄い」
「そうか?自分では上手く発音出来ているか不安だよ。英語は結構得意だけど、フランス語は独特の言い回しが難しい」
「お兄ちゃん。ありがと。私がフランスに居るからなんでしょ?」
お兄ちゃんは私の言葉に訝しげな顔を少ししたけど視線を逸らすから照れているのだと分かる。こういうところも変わってない。お兄ちゃんはいつも冷静で表情が変わらないけど素の表情を零す。そんなところが好きだし、ホッとする。
「半分だけ。フランスの記事を見る時に毎回翻訳するのが面倒だから覚えようと思ったんだ。半分は雅が居るから。後の半分は海のため。海がオートチュールのコレクションに出る時にフランス語が話せないと困るからだよ。さ、さ、雅が好きなものを選んでいいぞ」
「お兄ちゃんは?」
「朝はコーヒーだけで何だが、今日は雅と一緒に食べるよ」
サンドイッチとサラダ、スクランブルエッグにハムとチーズの乗ったプレート。私とお兄ちゃんは一緒の物を頼み、二人で思ったよりもボリュームがあったと笑った。
「この後、どこに行こうか?ある程度の場所なら案内出来るよ」
「自分で勉強するだけでそんなに綺麗な発音なんて凄い」
「そうか?自分では上手く発音出来ているか不安だよ。英語は結構得意だけど、フランス語は独特の言い回しが難しい」
「お兄ちゃん。ありがと。私がフランスに居るからなんでしょ?」
お兄ちゃんは私の言葉に訝しげな顔を少ししたけど視線を逸らすから照れているのだと分かる。こういうところも変わってない。お兄ちゃんはいつも冷静で表情が変わらないけど素の表情を零す。そんなところが好きだし、ホッとする。
「半分だけ。フランスの記事を見る時に毎回翻訳するのが面倒だから覚えようと思ったんだ。半分は雅が居るから。後の半分は海のため。海がオートチュールのコレクションに出る時にフランス語が話せないと困るからだよ。さ、さ、雅が好きなものを選んでいいぞ」
「お兄ちゃんは?」
「朝はコーヒーだけで何だが、今日は雅と一緒に食べるよ」
サンドイッチとサラダ、スクランブルエッグにハムとチーズの乗ったプレート。私とお兄ちゃんは一緒の物を頼み、二人で思ったよりもボリュームがあったと笑った。
「この後、どこに行こうか?ある程度の場所なら案内出来るよ」