君をひたすら傷つけて
「リズ。私、まだ義哉が好きなの。アルベールとはその…今までどおりというか…」
「アルベールと一緒に出掛けるのに可愛くしていけない理由ってあるの?」
「それはないけど。でも、いつもどおりがいいと思う。アルベールもそれでいいって言ったし」
「そのワンピースは雅に良く似合うわ。それじゃ、理由にならない?義哉ほど好きになれないなら、可愛い恰好をして会いに行ってはいけないの?」
「いつもと違う恰好で会うのは恥ずかしい」
「いいじゃない。たまには可愛らしい恰好で行っても。今日は会議はディーの所だし、そこで、最後の仕上げをすればいいから大丈夫」
結局はリズの勢いに押される形で来ていく服もバッグも靴も選ばれてしまい、それらを持って会議に向かうことになった。大きな袋がリズをタクシーに持ち込まれた。タクシーの中でリズはいつも通りに打ち合わせを始める。でも、私は落ち着かなかった。
私の気持ちはまだ揺れているのに、こんな思いっきりデートというワンピースを着ていくということに躊躇してしまう。会議に出てもそのことが頭の片隅から離れなかった。
『仕事が思ったよりも早く終わりそう。後、一時間くらいで終わるけど、雅の方はどう?どのくらいで出てこれる?』
アルベールのメールだった。
「アルベールと一緒に出掛けるのに可愛くしていけない理由ってあるの?」
「それはないけど。でも、いつもどおりがいいと思う。アルベールもそれでいいって言ったし」
「そのワンピースは雅に良く似合うわ。それじゃ、理由にならない?義哉ほど好きになれないなら、可愛い恰好をして会いに行ってはいけないの?」
「いつもと違う恰好で会うのは恥ずかしい」
「いいじゃない。たまには可愛らしい恰好で行っても。今日は会議はディーの所だし、そこで、最後の仕上げをすればいいから大丈夫」
結局はリズの勢いに押される形で来ていく服もバッグも靴も選ばれてしまい、それらを持って会議に向かうことになった。大きな袋がリズをタクシーに持ち込まれた。タクシーの中でリズはいつも通りに打ち合わせを始める。でも、私は落ち着かなかった。
私の気持ちはまだ揺れているのに、こんな思いっきりデートというワンピースを着ていくということに躊躇してしまう。会議に出てもそのことが頭の片隅から離れなかった。
『仕事が思ったよりも早く終わりそう。後、一時間くらいで終わるけど、雅の方はどう?どのくらいで出てこれる?』
アルベールのメールだった。