君をひたすら傷つけて
エマさんは挨拶もそこそこに『仕事に掛かる』と言ってくる。でも、私はここで何をしたらいいのだろうか?まさかもう専門のスタッフが来ているのだろうか?
「私は何をしたらいいのでしょう?もう専門のスタッフが来ているのですか?」
「リズからは雅は優秀なスタイリストと聞いているけど違うの?」
優秀かどうかは微妙だけど私の仕事と言えば確かに『スタイリスト』だけど、今回は日本語の通訳と会社設立のお手伝いに来ている。スタイリストの仕事をする予定はなかった。私はリズの代わりに会社設立のため、登記をする専門のスタッフとの橋渡しになるのだと思っていたけどそうではないのだろうか?
「フランスではスタイリストとして仕事をしてますが、今回、私は会社の設立のお手伝いに来ました。専門のスタッフと一緒にと思っていましたが違うのでしょうか?」
「専門のスタッフは午後からしか来ないわ。だから、今からそれまでの間はスタイリストとして働いて貰うに決まっているでしょ。リズからは雅の実力は聞いているから楽しみだわ」
「リズのアシスタントが主な仕事でしたから」
「あのリズが人を傍に置くだけでも珍しいのよ。だから、雅は大丈夫」
エマさんは私の手を取るとドアの中に引き摺り込んだ。ドアの中は私が想像していたのよりもはるかに広いがまだ、壁に備え付けられた棚は空っぽだった。並んだ机の上にも何も載ってない。空っぽの空間だった。登記も終わってない会社なのだから仕方ないのかもしれないが空っぽだった。
「ここがオフィスで奥が備品庫」
エマさんはニッコリと微笑んで奥の部屋のドアを開けた。するとそこには溢れそうなくらいに物が詰まっている。段ボールの山にマジックで色々と書かれたままで開封はされてなかった。
「私は何をしたらいいのでしょう?もう専門のスタッフが来ているのですか?」
「リズからは雅は優秀なスタイリストと聞いているけど違うの?」
優秀かどうかは微妙だけど私の仕事と言えば確かに『スタイリスト』だけど、今回は日本語の通訳と会社設立のお手伝いに来ている。スタイリストの仕事をする予定はなかった。私はリズの代わりに会社設立のため、登記をする専門のスタッフとの橋渡しになるのだと思っていたけどそうではないのだろうか?
「フランスではスタイリストとして仕事をしてますが、今回、私は会社の設立のお手伝いに来ました。専門のスタッフと一緒にと思っていましたが違うのでしょうか?」
「専門のスタッフは午後からしか来ないわ。だから、今からそれまでの間はスタイリストとして働いて貰うに決まっているでしょ。リズからは雅の実力は聞いているから楽しみだわ」
「リズのアシスタントが主な仕事でしたから」
「あのリズが人を傍に置くだけでも珍しいのよ。だから、雅は大丈夫」
エマさんは私の手を取るとドアの中に引き摺り込んだ。ドアの中は私が想像していたのよりもはるかに広いがまだ、壁に備え付けられた棚は空っぽだった。並んだ机の上にも何も載ってない。空っぽの空間だった。登記も終わってない会社なのだから仕方ないのかもしれないが空っぽだった。
「ここがオフィスで奥が備品庫」
エマさんはニッコリと微笑んで奥の部屋のドアを開けた。するとそこには溢れそうなくらいに物が詰まっている。段ボールの山にマジックで色々と書かれたままで開封はされてなかった。