君をひたすら傷つけて
真実
今まで恋愛をしたことがないと言ったら嘘になる。中学の時も恋愛に憧れたこともあった。高校になって出会った人と恋愛したことがあった。でも、今になって思う。あの時の恋は本当の恋じゃなかったと…。
それはある晴れた日だった。センター入試も終わった私は手の中にある名刺を見つめていた。あの日、私に何かを言おうとしたお兄さんに連絡しないといけないと思った。でも、携帯の画面は通話のキーパッドになっているのに指が動かない。あの時、聞いてなかったことを聞かないといけないのに指が動かない。お兄さんが私に話したいことというのなら間違いなく高取くんに関すること。試験が終わってからでいいというのならきっといいことではない。
自分の携帯を見つめ、何度も電話しようとして出来ずに…メールを作っても送信できず、一日を過ごし、夜寝る前になってやっと送信することが出来た。
『センター試験が終わったので先日の件でお時間を作って貰えますか?』
お兄さんからのメールの返信はすぐだった。まるで待っていたかのように早々に返ってきたメールを何度も読み返す。
『こんばんわ。何時がいいですか?私は時間を合わせますので、藤堂さんの勉強の邪魔にならない時間を教えて貰えますか?』
『明日でもいいですか?夕方から塾に行く前に義哉くんの病室に行きます。その前でもいいですか?』
『ありがとうございます。それでは…』
それはある晴れた日だった。センター入試も終わった私は手の中にある名刺を見つめていた。あの日、私に何かを言おうとしたお兄さんに連絡しないといけないと思った。でも、携帯の画面は通話のキーパッドになっているのに指が動かない。あの時、聞いてなかったことを聞かないといけないのに指が動かない。お兄さんが私に話したいことというのなら間違いなく高取くんに関すること。試験が終わってからでいいというのならきっといいことではない。
自分の携帯を見つめ、何度も電話しようとして出来ずに…メールを作っても送信できず、一日を過ごし、夜寝る前になってやっと送信することが出来た。
『センター試験が終わったので先日の件でお時間を作って貰えますか?』
お兄さんからのメールの返信はすぐだった。まるで待っていたかのように早々に返ってきたメールを何度も読み返す。
『こんばんわ。何時がいいですか?私は時間を合わせますので、藤堂さんの勉強の邪魔にならない時間を教えて貰えますか?』
『明日でもいいですか?夕方から塾に行く前に義哉くんの病室に行きます。その前でもいいですか?』
『ありがとうございます。それでは…』