イケメンすぎてドン引き!
「はぁ~~~~~」
石段を下り終え、石畳の道にて。
突然、先輩はあたしの両肩に手を置き、
顔を下に向けながら、力の抜けた叫び声をあげた。
先輩のうねった茶髪が目の前に。
体中の力が抜けているのか、あたしの両肩に先輩の体重がのしかかる。
「先輩……」
「…………」
「大丈夫ですよ。スミスさん、先輩のこと親友って言ってたじゃないですか」
「…………」
ぴくりと、先輩の頭が動く。
あたしの肩に乗せられている手にも、ぎゅっと力が入った。
何だろう、この気持ち。
昨日から、吉野先輩と一緒にいる時のあたしは変だ。
心の中で温泉みたいなものが湧きあがるかのよう。
今すごく先輩の頭を撫でたい。先輩を安心させたい。
でも、その前に――。