イケメンすぎてドン引き!
「そうそう、おめーが連れてかれるのユカリーヌが偶然見つけてたの。感謝しろよ?」
と、ケバ女が、ゆるふわ女を指さしながら言った。
「そうだよぉ~。最近2年女子、調子乗ってる人多いらしいし、気をつけなきゃ~」
とりあえず、このゆるふわ女はユカリーヌと言うらしい。
スミスさんといいユカリーヌといい、先輩のまわりってあだ名カタカナの人多くないですか? 欧米かっ!
「でもすぐ逃げられたしつまんねー。もっとヤキ入れとけばよかったなー」
明るいストレートヘアをなびかせながら、さらりと怖いことをつぶやくケバ女さん。
きっと、見た目から察するに、こっちはキャサリンとかリンダってとこかな?
「たぶん花子が本気でキレたら、あの子たち学校これなくなるし、だめだよぉ」
「あはっ、そりゃそーか!」
お前、花子かーい!
「でも、うちの高校って暴力とかケンカ系に厳しいし、おめー無理に反撃すんじゃねーよ。
適当にパンチ喰らって、ぶっ倒れといた方が絶対いーから」
「うわぁ花子、詳しすぎぃ~。さすが昔いろいろやかかしただけあるねぇ~」
「どーせ2年女子なんてたいしたヤツいないらしいし、パンチなんて猫並みだろ猫」
そのまま、ユカリーヌと花子と一緒に校舎へ戻った。
頭の中が整理されるにつれ、湧きあがったのはこの疑問。
「あの……何で助けてくれたんですか? あたし、先輩のまわりうろちょろして目障りですよね?」
下を向いたまま、あたしがそう聞くと、ユカリーヌと花子は足を止める。