イケメンすぎてドン引き!







「もう、オブちゃんそういうことは早く言ってよー。最初から似合うやつ選んであげたのに~」



思い切ってミーちゃんに、「めめめ、メイク道具を一緒に選んで欲しいんだけど……」とカミカミでお願いしてみると、

彼女は嬉しそうにあたしを駅ビルの雑貨屋さんに引っ張ってくれた。



この後は、ヒロキ氏も合流してマックでだべることになっている。



「でも、あたしなんか頑張ってメイクとかするキャラじゃないよねぇ」



あのミーハー女子軍団もそうだけど、必死にメイクして顔作ってる女子は苦手だった。


彼氏を作るために、学校に来ているように見えてしまって。


(ユカリーヌや花子みたいに個性出していればまだいいけど)



学校は男をあさるとこじゃなくて、勉強するためのとこですからー! と突っ込みたくなってしまう。



「ううん。何か嬉しいな。オブちゃんがそういうのに目覚めてくれて」



「え?」



「だってオブちゃん、ちゃんとメイクしたら絶対可愛くなると思うしー」



ミーちゃんはそう言って、あたしのほっぺたに試供品のチークをぽんぽんと乗せた。



「でも、もしそれで仮にモテたとしても微妙じゃん? 結局見た目かよって感じで」



あたしが口をとがらせながらそう言うと、ミーちゃんはため息を吐きながら、



「だからオブちゃん色んなチャンス逃してるんだよ……」と言った。



え、チャンス逃してるって。



どういうこと?






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