イケメンすぎてドン引き!



昼休み、ざわざわした教室にて。


ミーちゃんと一緒にパンを食べながらだべり中。



「えっ? オブちゃん、汚物呼ばわりされてるの?」



「ひどいでしょ~? 今朝ミーちゃんが先輩に挨拶した時も、あたしだけこっそりそう言われてたんだよ!」



「そこじゃなくて! 吉野さんがそういうこと言う人には全然見えないんだけど!」



「そっちかい!」



ミーちゃん、それイケメンマジックにだまされてる!



「でも、お前そんなに嫌じゃなさそーじゃん。もしかしてそう言われて嬉しかったりすんの?」



もう1人、同じく中学時代からの友達、ヒロキ氏も話に入ってきた。



「は? 違うし! あたし別にそういう趣味ないし!」



あたしはジャムを口から吹き出しかけながら、ヒロキ氏に反論した。



「あ、校庭に吉野先輩いるよー!」


「わー、今日もめっちゃカッコ良い~」



そんな吉野先輩は現在、女子にキャーキャー言われながら、同学年の男子たちとグラウンドでサッカーをたしなんでいらっしゃる。



あたしもチラッと開けられた窓の外を見る。



すると、さくっとパスを受け取り、さくさくっとシュートを決めているパイセンの姿が見えたため、ちょっとイラっとした。



「キャー! 先輩ナイッシュー!」



わーすごーい、お上手ですねー。



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