イケメンすぎてドン引き!
「あ、吉野先輩……!」
あたしが驚いてそう声を出すと、彼はぷいっと顔をそらした。
キラキラと咲いているその花たちとは対照的。
普段はバラが散っているかのように見えるイケメンは、ふてくされたような表情で
「へー。そういうことね」とつぶやいた。
さすがにノリ坊との会話は届いてないと思うけど、
さっき、腕をつかまれて、肩ズンもされた。
まままままさか……ばっちり見られた!?
そして、変に誤解されてる?
「えっと……」
「お似合いじゃあないですか、オブチさん」
「は? 別にそういうのじゃないです」
「おめでとうございます。初彼氏ですか?」
「違いますって」
「あ、だったら俺、あんまりオブチさんの近くにいない方がいいですよね?」
あたしから視線をそらしたままだけど、口数だけは多い先輩。
なぜ勝手に話をそう進めるんだよ。
くぬぁあああーーめんどくせぇーーーー!