イケメンすぎてドン引き!



「先輩ひどい。ひどすぎ! おかげであたし副委員長になっちゃったじゃないですか」



委員会の役員決めの時、吉野先輩はあたしを売った。



『3年生は勉強も忙しくなるし、あたしがやりますって、オブチさんが言ってます。いやー本当にありがたいよー!』と。
(その後、全員が拍手)



副委員長って、色々と仕事あるんでしょ?


はぁ超めんどい。



「だってお前は俺の顔に泥を塗っ……いや、泥だけじゃない、汚物も塗りたくったし当然だろーが」



「塗りたくってないです! てか、あれは事故ですから!」



「ああん? 事故でも犯罪だ犯罪。ぎょーむじょうかしゅつ、ってヤツだバーカ!」



――んん?



「あれ、先輩今噛みましたよね? 噛みましたよね?」



プークスクスと笑いながら、先輩の顔を覗くと、


「てめぇ、踏み潰すぞ。そのブサイクな顔、つぶして2次元にしてやんよ!」


と、先輩がキレだしたため、逃げる準備を始めた。



しかし、その時――



「あ、吉野クゥ~ン! いたいたぁ!」



突然、廊下に甘ったるい声が響いた。



< 23 / 262 >

この作品をシェア

pagetop