イケメンすぎてドン引き!


「……っ」



何も言えないでいると、


ぽん、ぽん、とあたしの頭に、その手は優しく置きなおされた。



どきどきどっどっどっどっど。



何これ。何でこんなに高速でドキドキしちゃうの?



頭からじわじわと、先輩の嬉しそうな気持ちが、

温もりになって体に流れ込んでくるかのよう。



先輩のこと見れない。体が震えちゃう。



どうしよう。


絶対、顔赤くなってるって!



「……やば。何、その反応」



先輩は、ボソっと何かをつぶやいた後、


頭に手を乗せたまま、ぐっとあたしに顔を近づけた。



近い、近い、近すぎるって!!



「…………」



先輩は(おそらく)あたしをじーっと見つめている。



必死にそれを見ないようふんばっていると、

「ふーん」と唸りながら、あたしから離れていった。



――え?


< 43 / 262 >

この作品をシェア

pagetop