blue spring
「う、うわ…、」
私は雪崩の起こっている校舎の瓦礫(がれき)を踏み台にして降りようとしたが、
その瓦礫達は全て本で出来ていて、本が好きな私としては足を伸ばしたものの、足を戻してしまった、
態勢が悪くなり背中から地面に叩きつけられる形になってしまい、やばい!と目をぎゅっと瞑り、
恐怖を待ち構えていると誰かに支えられて、目をぱっと開けた。
すると、心配そうにこちらを見つめている黒髪に眼鏡をかけた少し気だるそうな男の子が目の前にいた。
私は恥ずかしくなって、降りたそうにすると男の子は、あっ!と少し呟いて急いで降ろしてくれた。
私は人とあまり接っせない境遇で育ったのでどう言えばいいのかわからずに俯いていると、さっきまで追いかけっこしていた先生がこちらにやってきて、
「大丈夫か?
新しい校舎は校長がみんながいない春休みの間に遊び半分で作った本の校舎だから危ないって朝言ったろ?」
と説教が始まってしまい、私は彼が私を助けてくれただけだという事を説明したくて
「先生!この人は違うんです!!」
と大声を出してしまった。