blue spring
優真はただ唖然として背中をヒリヒリさせていた。
芹花は優真の隣に来て背中をさすってあげた。
「ごめんね、お父さんが….。」
「いや、いいんだよ。少し想像してたから。」
昨日いなかったのが少し不思議なぐらい、と思いながら家の様子を見ていた。
やっぱり、この家の感じはあれだよな。
過保護な家だな。
と思っていると
「坊やお座り。」
と言われて芹花の隣に座った。
そして各々、いただきます。と言って食べ始めた。
優真もみんなに合わせて食べ始めた。
その料理はどれも美味しかった。
ご飯に合うようなオカズがたっぷり用意されていて、その中のだし巻き玉子が一番美味しくて箸が進んでいると、芹花の母は
「その玉子、芹花が作ったのよ。」
と耳打ちしてくれた。
なので、
「これ芹花が作ったの?」
とこっそり言うと、芹花は恥ずかしそうに頷いた。
「めっちゃうまいよ。」
芹花はこっそり嬉しそうに微笑んでいた。