blue spring













学校に近づいていくとこちらを見てヒソヒソと話す声が聞こえた。












「あの噂本当だったんだね。」












「優真が長通さんの言いなりになったっていう?」












「でも仲良さげだよ?」












「演技じゃない?」












初めて変な噂が流されてしまった。












その時に思った。












テレビや本の世界ではメガネをかけている男子はあまり人気が無いイメージがあったが優真はとても人気があるらしかった。













「ごめんね。私と一緒にいるから変な噂、流されちゃったね。」












「勝手に流してるだけだろ。俺に支障はない。芹花こそ大丈夫か?嫌な思いして無い?」











優真は芹花の顔色を窺いながら言った。












芹花はうん、と言った。












普通の女子なら嫌な思いをするのかもしれないが芹花はまったくと言っていい程嫌な思いはしていなかった。












「そう。」












優真とはそれ以来話すのが気まずくなってしまった。












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