とんだ勘違いから
すると、封を開けて部長が中身を見ると顔色が変わった。


そして、

「はっ、何だこれは?」

と驚きの声を上げている。


そして、そういったと同時に有本課長に目を向けて彼に課に戻るように言った。


わたしは何が起こったのかそのまま待つと



私が1課に移動....って?エッ


思わず素の私が出てしまった。


「あの、この移動ついて、何かお願いしてもいいですか?」


「エッと、

俺が?」


と少し躊躇している。社長にお願いするなんて無長さんでも無理だよね…


「イエ、できませんよ。


社長が決めたことでしょう?

社長にも何か考えがあるんだろうし。」


「さあ、わかりません。

どういうつもりなんでしょうか。」


私だってなんでこんなことになってるのかわからないよ。


「あの、この人事不服ですよね?

私は不服です。」


と言い私はそのまま社長に文句を言ってやろうとドアに向かうと


「待ってくれ、俺が社長に聞きに行く。


ちゃんと理由も聞かないで内示なんて。意味わかんないし。」


そう言われてホッとし


「前田さん、助かります。


それでは社長室へ参りましょう。」



と彼を連れて社長室へ向かった。






せっかく文句言ってやろうと社長室に入るとなだめられて


前田部長と話があるからと部屋を追い出される。



もう、一体何なのよ!


秘書室に戻ったけどイライラが募るばかり。




それを見た妹尾さんが


「荒治療って感じかな?

川手さん仕事できるから大丈夫だよ。

来週には仕事振り分けていこう。


(1課は男ばかりの課だからそのへんのところが気になるけど。)」




そして私は1課に行くことに。

もちろん秘書課からは出されてしまったから。

「いろんなことを学ぶのも良いことだから、まことも俺みたいにいろいろ学んでみろ。」

とみつ兄に言われて仕方なくうなずいた。


最初に前田部長に会った。


「今日から1課に配属になりました川手まことです。

秘書課からなので1課のお荷物にならないように頑張りますのでよろしくお願いします。」


秘書課から来たというのを強調した。


だって、今まで調整や書類制作というサポートタイプの仕事をしてきたからこの課の仕事内容もわかってはいるけど何をしいいのかはわからないから。



すると


「川手まことさん、最初は慣れるまで俺のもとで働いてもらう。

それでいいね。それと何か質問はあるか?」


もちろんイヤですなんて言えるわけがない。


だけど一つだけ


「お願いがあるんですが、


マコって呼んでいただけますか?

まことではなく、まこで。」




するとクスっと笑って

「まことは男みたいだから?」


そう言われて


「はい。」


と言ったあと、仕事なのに変なお願いをしてしまったと後悔した。

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