とんだ勘違いから
「あら、どうしたのまこ、こんな時間に来るなんて仕事は?

ちょっと顔色も悪いみたいだけど。」


「ちょっと光兄に連れられて、でかけたんだ。」


ちょっと驚いた顔をした玲が

「まさか、政略結婚とか言わないわよね?」

「そんなことあるわけ無いですよ。

用事がありまして。

頼まれごとです。」


「あんたはまた頼まれたらイヤって言えないのよ?

岩なきゃわかってもらえないよ?」


「うん。わかってるよ。

でも、今回は私がやりたいって思ったんだ。」


私がウェディングドレスを着てショーに出るって言ったら玲はすごく驚いてた。

「それいつなの?

私と隆治で見に行くから席お願いね。



でも、今日はそれ言うために来たんじゃないよね?



どうした?」


やっぱり玲には何でもお見通しなのかな。



「あのね、

知りたいことがあるの。





部長のことで…」


「広陵のこと?

何が知りたい?」


玲は何でも教えてくれると思う。

私の聞きたいことも知りたくないことも。





でも






「やっぱり、いいです。こういうことは自分でするべきですからね。

うん。そうします。」





そして暖かい紅茶を入れてもらって飲んだあと私はまた会社に戻った。

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