とんだ勘違いから
部長が席を立ったあとすぐに立ち上がって追いかけようとしたけど立ちくらみがして少しふらついたのを課長が見てすぐに隣に座って私の肩を支えてくれた。
「どうしたの川手さん。
調子悪いみたいだけど。」
「すいません、ちょっと体が本調子じゃなくて…
部長と一緒に過ごしたかったんです。
でも、部長は課長と今日は大事な話でもあったのかな、私が邪魔みたいですね。ハハハ」
としか言えない。
「川手さん、部長のことが好きなんだね。」
コクンとうなずいた。
それぐらいしかできない、もう体が限界。
女の子には体の変化がある日があって、私の場合はひどい時があるから。
そういえば薬がきれたのか、朝から忙しくて飲むの忘れてた。
そんな時部長が戻ってきて
「俺、帰るわ。
あと二人で楽しめよ。」
少しキツイ口調で言うとお金をバンとテーブルに置くから
「部長。これっ、違いますって
ちょっと待ってくださいよ。」
有本課長があたふたしている。
でも、私ももう何もできない。
「すいません、かばん取ってください。」
薬を出してもらって烏龍茶で薬を飲んだ。
そのまましばらく申し訳ないけど課長の胸を借りて体を休まさせてもらった。
どれくらいたっただろうか、バタバタと足音が近づいて課長が立ち上がったのがわかった。
「部長!、
川手さん、気分が悪いのに無理してたみたいで。
先輩がトイレに行ったら一緒に追いかけようとしてそのまま座り込んじゃって。
俺が隣に座らせたんです。」
あっ部長が帰ってきてくれたんだ。
「まこ、お前何やってんだよ。
そのまま家帰ったら良かっただろう。」
そう言うと課長が座ってた席に座り込んで頭をなでてくれる。
部長が帰ってきてくれた
私が邪魔してたのに優しく頭をなでてくれて
「気分が悪いって言ってもただの生理痛だから…..」
だから本当のことをコソッと云ったら
「えッ
生理痛?」
なんて大きな声で復唱するから恥ずかしく
「やだっ、そんなおっきな声で言われちゃ恥ずかしくて顔挙げれないです....」
部長のスーツをぎゅっと握りしめて顔を埋めた。
するとぎゅっと抱きしめてくれて
「すまない....
気付かなかった....
歩けるか?
帰るぞ。」
と言われたけどまだ薬が聞いてないから動けないと首を降ったら
膝に手が回って私はふわっと抱き上げられていた。