とんだ勘違いから



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まこに告白できた。

いきなり今までのあの態度から甘くなったりしたらまこが驚いて引いてしまうかもしれないから今日はおとなしく帰った。


付き合って初日に彼女の部屋に入り浸るなんてそんなやつじゃないし。

彼女にはこれからいっぱい甘えてもらいたい。

俺にできることなら何でもしてやりたい。


そんなことを玲と隆治に話すと


「良かった。

前に進んで行けばいいのよ。

あの子はいい娘だから受け止めてくれるわよ。」


と玲に言われて俺も実感が湧いてきた。


これから楽しく付き合っていきたい。



そう思いながら部屋に向かって歩いていると見たこともない番号からの電話がかかってきた。



もちろん出ないでいると何度もしつこくかけてくるから思わずでてしまった。




「もしもし。どちらさまですか?」


もし会社の得意先だとからだと困るから


すると甲高い女の声、少し酔っているのか


「私よ!あたし


もしかして婚約者の声忘れちゃったの?」


なぜいまさらこいつが俺に電話かけてくるんだ。


その疑問しかなかったから


「もう話すことないから、きるぞ。」


そう言って電話を切った。








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