とんだ勘違いから



「妹尾さんが連絡くれたんです。


大事なお客さんが来てるから川手さんにお茶を出していただきますって。


私秘書課じゃないんですよ!

もう1課だって言おうと思って上がってきたんですが、なんか妹尾さんに押されてお茶出しに行くことになって。



でも、部長はどうして社長に呼ばれたんですか?


会社出ていかれたとばかり思ってました。」


朝よりもたくさん話してくるまこに


「実は俺、情けないけど女に昔騙されたことがあるんだ。」




ここは妹尾さんからしばらくは使わないので話をするならどうぞ、と教えられた会議室だ。




そこで俺が話すのを一言も聞き落とさないようにまこが聞いてくれた。



「前田部長も悲しい過去があったんですね。


だから、私ともそんな風に信用ができないって思われても仕方がないです。




でも、私は違います。


部長をそんな騙すなんて、そんなことこれっぽっちもありませんから。


それに私実家は金持ちですから。



反対にお金目当ての人が昔いましたけどね…」


なんて私の昔の暴露大会にもなってしまった。











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