我 、君ヲ愛ス…っ⁉︎
「……そっか。ありがとね」
震えそうになる声を絞り出して、なんとか口にした言葉に、相馬は僅かに眉を寄せた。
「……お前、やっぱ調子悪いんじゃねーの?」
「っなんでもないよ……ほんとに」
バレてる。
私が無理してるって、相馬は気づいてる。
誤魔化すのにあんまりいい気はしない。
嘘を付くのは下手だし、出来れば付きたくない。
それでも、触れて欲しくなくて私は笑顔を浮かべた。
「……そっか」
相馬はそれだけ言うと、私の手に何かを乗せた。
「……それ、お前のだろ?」
手に乗せられたそれは、水晶のキーホルダー。
奥社で私がみつけたものだった。
光を放つ、不思議な水晶。
手に触れた瞬間、何かが身体中に駆け巡る。
「……嘘」
これが此処にあるって事は、全部………夢じゃなかったんだ。
事実だったんだ。
「本当に、大丈夫なんだな?」
「……大丈夫……大丈夫だよ」
相馬はまた一言頷くと、部屋を出ようと踵を返す。
「相馬っ、私……何か言ってた?寝てる間に……なにか」
相馬は振り返らない。
ただ少し、相馬が深呼吸したのが背中越しに見えた。