我 、君ヲ愛ス…っ⁉︎
『……私は今、貴女と繋がっているのです。意識の奥に、少しだけ場所を貰って』
繋がっている
意識の奥で
場所を貰って
誰の……場所?
私の……場所?
『私は生を持たぬ者……誰かの心に宿らなければ、私はいずれこの世から消えてしまうでしょう』
「……だから、私の心に宿った」
男の人は、目を閉じたまま私の言葉に頷いた。
私もまた、目を閉じる。
少し、頭の中を整理したかった。
男の人は、私が奥社で倒れた後、意識の中に入って私の心の一部を在処にした。
それは……この世から消えないために。
生を持たぬ者……
つまり、今目の前にいるこの人は、人間は人間でも【死者】なんだ。
本来なら、もうこの世には存在しない者なんだ。
「龍泉……」
そう呟けば、男の人は驚いたように顔を上げた。
「これが、貴方の名前なんですね」
私がそう問えば、男の人は僅かに頷く。
ーーー龍泉。
それを確認すると、私はまた心の中で彼の名前を囁いた。