メガネと海と空の色
「委員長」な私



勉強は苦手じゃない。むしろ好きな方だ。

両親共に教師だから、
やらなければいけない状況だったというのもあるけれど。

やればやるだけ、点数や成績となって答えてくれる。

人間よりもよっぽど素直だ。

だから、小学校の頃から成績は上の方だった。

中学校に上がってもそれは変わらず。

"教師"というものは成績のいい生徒を、
"しっかりしてるいい子"だと思い込む。

そのため、先生達からの絶大な支持と信頼を得て、
中学校の3年間は、学級委員や生徒会をやっていた。

先生からもクラスの人からも、
「委員長」や「会長」と呼ばれて、
名前を呼ばれる事の方が少なくなった。

首席入学だったから、高校の入学式では代表の挨拶をした。

だからなのか、入学早々担任に委員長に指名された。

別に嫌じゃないし、断りはしない。

かと言って、やりたいわけでもない。

やらなくていいならやらないけど、
やるのは私にとって普通の事だ。



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