メガネと海と空の色
そして放課後、向かうのはもちろん図書室。
「図書室デート? なかなか渋いね樹ちゃん!!」
「デートじゃない。座って」
あたしの指定席は、窓際の端っこ。
隣に雅人を座らせて、バッグから教材を取り出す。
「先生にあんたの点数一覧は貰ってるから。
一番低いのは…英語ね。じゃあ今日は英語」
「え?! 何?! 何の話?!」
「先生に頼まれたのよ。学年最下位の馬鹿の面倒看てくれって」
「デートじゃないの?!」
「勉強よ」
「やだあああ!!」
逃亡しようとしたから、襟首を掴んだ。
「ぐえっ!!」