メガネと海と空の色
「私から逃げるの?」
にこりと微笑むと、複雑そうな表情をする。
「…樹ちゃんと一緒に居られるのに勉強なんて…!」
「そう。嫌ならいいわよ。デートも無しね」
「そんなああ!!」
「次の定期テスト、平均まで行けたらデートしてあげる」
「ほんと?!」
いや、思いつきだけど。
「じゃあ頑張る!! よろしく、樹ちゃんセンセー!!」
なんて単純な。
でもそういう所が憎めないというのは、
この数か月でわかっていた。