メガネと海と空の色



「ほら、呼ばれてるわよ」

「うー…っ」


雅人は悩んだ末、友達の輪の中へ行った。

私はいつもこうだ。

輪から外れて、少し遠巻きに見てる方が好き。


「…だから友達居ないんだろうなあ」


呟いてから、本に視線を戻した。


「樹ちゃーん!!」


雅人の声に視線を上げると、
海から手を振っていた。


「お土産ー!!」

「見えないわよ…」



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