メガネと海と空の色



「ごめんなさい、私待たせた?」

「ううん! 俺が待ちきれなくて先に来ただけだよ、

気にしないで! どっか行きたい所とかある?」

「特には」

「じゃあ今日は俺に任せて着いてきて!!」


歩き出した雅人の隣を歩く。


「あっ」

「?」

「私服かわいい!」

「…ありがと」


こっぴどく振り続けて冷たく当たり続けたのに、
どうしてこの人はまだ私の傍に居るんだろう。

思うけど、聞きはしない。



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